JDFとは?

JDFとはグラフィックアート業界周辺のアプリケーションやシステム間の情報交換を簡略化するために設計された業界標準です。JDFは、CIP3の情報伝達フォーマットであるプリントプロダクションフォーマット(PPF)やアドビ社のメッセージ伝達・工程指示ファイルフォーマットであるポータブルジョブチケットフォーマット(PJTF)など既存の部分的ソリューションをさらに構築し、拡張しています。また、JDFを使用することで、営業・企画アプリケーションと技術ワークフローの統合が可能になります。JDFは現在広がりつつあるXMLベースの多数の規格に準拠しており、様々なプラットフォーム間で最大限の可搬性を維持し、インターネットベースのシステムとの親和性が高まります。

JDFは、包括的なXMLベースのファイルフォーマットであり、既にデジタル印刷分野やWeb to Print分野でのメッセージ記述標準とメッセージ互換プロトコルを融合したエンドツーエンドのジョブチケット仕様としての業界標準です。

JDFの目的は

  • アプリケーションやシステム間の情報交換の合理化。
  • メディア、デザイン、グラフィックアート、オンデマンド、Eコマース企業などすべての業界が各ワークフローソリューションの実装を実現すること。
  • 多様なベンダーの各種製品を統合し、境界のないワークフローソリューションの創出。

JDFの特長:

  • 印刷業務の生産工程全体の管理が可能。企画、プリプレス、プレス、ポストプレス、納品の各工程詳細記述も可能。
  • 製造と管理情報システム(MIS)間のコミュニケーションギャプを埋めることが可能。したがって、グラフィックアート業界における即時対応業務やデバイストラッキング、業務の詳細事前算定、事後算定が可能となる。
  • 印刷業務のプロセス非依存型の製品ビューとプロセス依存型製品ビューを定義することで製造工程と、製品に対する顧客の意見間のギャップを埋めることが可能。
  • サポートするワークフローモデルを制限することなく、ユーザ限定ワークフローを決定し、検索することが可能。任意の組み合わせや分散したロケーションでの連続処理、並列処理、オーバーラップ処理、繰り返し処理も可能。
  • 上述1~4は、ほぼすべての前提条件のもとで実現可能。